芽胞菌とは

芽胞菌の種類

食中毒を引き起こす菌が多く、枯草菌、ウェルシュ菌、ボツリヌス菌、セレウス菌等がある

セレウス菌

セレウス菌は通性嫌気性のグラム陽性桿菌ですから、酸素のあるところでもないところでも、増殖します。世界中の土壌や汚水の中に、広く分布しています。
エタノール系消毒剤にも耐性があります。セレウス菌の産生する毒素は、下痢毒と嘔吐毒の2種類があります。
セレウス菌は芽胞を形成して加熱調理されても生き延びます。調理後、常温で食品を保存すると、セレウス菌が活性化して増殖し、嘔吐毒を産生します。
セレウス菌を含有する食品を摂取すると、腸内で繁殖して下痢毒を産生します。摂取してから8時間から16時間後に発症し、下痢が24時間程続きます。
乳製品(プリンなど)や肉類、野菜の煮物、スープなどが原因となります。下痢毒本体は強い酸に弱く、60℃の加熱で不活性化できます。

ボツリヌス菌

ボツリヌス菌は、嫌気性のグラム陽性大桿菌です。世界中の土壌や海・川・湖沼の泥砂の中に芽胞の状態で存在します。
ボツリヌス菌はA、B、C、D、E、F型に分類されます。日本とヨーロッパでは、ボツリヌス菌E型による食中毒が多く、アメリカではボツリヌス菌A型の食中毒が多いようです。
加熱しても芽胞を形成しますから、他の細菌が死滅しても生き残ります。適温に下がると、缶やビン、保存容器で増殖して毒素を産生します。
ボツリヌス菌を含有する食品を摂取すると、8時間〜36時間後に、中毒症状を発症します。

ウェルシュ菌

ウェルシュ菌の食中毒は、カレーやシチュー、スープ、煮物などで起こります。1度に多人数の食中毒が起こりやすいので、「給食病」と呼ばれます。カレーやシチュー、煮物では、煮立てることで酸素がなくなり、好気性の細菌(酸素がないと繁殖できない細菌)は死滅します。
また、たいていの細菌は熱に弱いので、高温で長時間煮込むと死滅します。でも、ウェルシュ菌は芽胞を形成できるので、高温の煮込みに耐えて生き延びます。しかも嫌気性(酸素がないところで繁殖する)ですから、煮立てて酸素がなくなるのは大歓迎です。